2007年06月28日
金勝井上地区早朝探索(2007.6.23)
里山体験学習及びイベントの場として使用させていただく予定の
こんこん山(こんぜ桃源郷)のある井上地区を歩いて探索。

稲が伸びはじめた田んぼとすぐそばに広がる山々に抱かれた、
日本の原風景の広がる地域です。

(井上地区標識と公民館)
(美しい田園風景、集落の外れには竹林まじりの雑木林が・・・)

(集落奥のお墓。同道中の水路にはカニも。)

(里山の風景とヒヤリングでも伺った三因寺)



(くりちゃんバス「井上」バス停と横にある「岩神」様)

(少し足を伸ばして日赤滋賀りっとう山荘にも行きました)
◆参加
山本、河本、田中、門坂、松崎
◆探索を終えて
歩く事により、豊かに残る自然や人々の生活の息吹、地域の信仰のしるしなど、
多くの発見があった。
こんこん山(こんぜ桃源郷)のある井上地区を歩いて探索。

稲が伸びはじめた田んぼとすぐそばに広がる山々に抱かれた、
日本の原風景の広がる地域です。




(井上地区標識と公民館)



(美しい田園風景、集落の外れには竹林まじりの雑木林が・・・)



(集落奥のお墓。同道中の水路にはカニも。)



(里山の風景とヒヤリングでも伺った三因寺)









(くりちゃんバス「井上」バス停と横にある「岩神」様)



(少し足を伸ばして日赤滋賀りっとう山荘にも行きました)
◆参加
山本、河本、田中、門坂、松崎
◆探索を終えて
歩く事により、豊かに残る自然や人々の生活の息吹、地域の信仰のしるしなど、
多くの発見があった。
2007年06月24日
上砥山自治会/金勝森林組合(2007.6.18)
【ヒヤリングさせていただいた方々】
木村氏 (前金勝学区地域振興会会長・金勝森林組合理事長)
山元氏 (前上砥山自治会会長・金勝森林組合常務理事)
青木氏 (上砥山自治連合会会長・上砥山下向自治会会長・・他)
谷口氏 (上砥山・川南自治会会長・他)
小林氏 (上砥山・上向会自治会会長・他)

(上砥山自治連合会・金勝森林組合の皆さん)
【ヒヤリング内容】
◇上砥山地区の自治会活動の現況、課題など
◇生産森林組合での取り組みの現況、課題など
お話の前に自己紹介をして下さいましたが、みなさん、現役時代はバリバリと
社会でご活躍の方々ばかり。
今は、そのスキルやノウハウを自分たちのより良い地域づくりに生かそうと、
熱い思いをお持ちでした。


(元禄時代?に作成されたらしい、今で言う湖南アルプスの管理者分布図のような絵図)
※※※地域資源※※※
1)砥山の夕照 「栗太八景」
2)大灯籠と火見櫓 半鐘台・モニュメント 「ふれあい創蔵」 木工教室・親子卓球
3)十九道山の眺望(湖南アルプスハイキングコース)
4)砥山砥石(通称「宮山」)
5)竜王古墳 文化財石棺・神社、仏閣
6)地蔵堂・地蔵石仏・鎮神(祠)と大(古)木
7)山の神(旧暦正月・十九道山の恵み)
8)愛宕講・大師講・伊勢講・行者講
9)野神神社、濁酒祭(五月休み) 稲荷さん
10)田楽踊(県、市、指定無形文化財)(中秋の名月)
11)天井川堤防・児童公園・乙管理地(公園)
12)上池(三つ池)・カマトリイケ(鎌取池)
13)田園風景、実りのお米 合鴨栽培米・野菜・農産物加工・里芋と芋名月・
エゴマ葉漬・本格キムチ 白菜キムチ、キュウリキムチ
14)背高ひまわり園・コスモス園・ふれあい農園・里芋園
(平成16年度 上砥山自治会 歴史勉強会資料より)
◆ヒヤリング日
平成19年6月18日
◆参加
山本、河本、中川、田中、日下部、松崎
◆ヒヤリングを終えて
山を守ることは、それ自体が歴史であり、今後ますます困難と思われるその伝承
ということについて、大きな悩みを抱えておられることも知ることができました。
我々のヒアリングとして場を設定していただきましたが、我々がやろうとしている
動き(活動)に対して、期待を持って歓迎する雰囲気のご対面交流会となったのでは
ないでしょうか。地域住民アンケートにも協力していただけるとの事。
ありがたい事です。
木村氏 (前金勝学区地域振興会会長・金勝森林組合理事長)
山元氏 (前上砥山自治会会長・金勝森林組合常務理事)
青木氏 (上砥山自治連合会会長・上砥山下向自治会会長・・他)
谷口氏 (上砥山・川南自治会会長・他)
小林氏 (上砥山・上向会自治会会長・他)
(上砥山自治連合会・金勝森林組合の皆さん)
【ヒヤリング内容】
◇上砥山地区の自治会活動の現況、課題など
◇生産森林組合での取り組みの現況、課題など
お話の前に自己紹介をして下さいましたが、みなさん、現役時代はバリバリと
社会でご活躍の方々ばかり。
今は、そのスキルやノウハウを自分たちのより良い地域づくりに生かそうと、
熱い思いをお持ちでした。
(元禄時代?に作成されたらしい、今で言う湖南アルプスの管理者分布図のような絵図)
※※※地域資源※※※
1)砥山の夕照 「栗太八景」
2)大灯籠と火見櫓 半鐘台・モニュメント 「ふれあい創蔵」 木工教室・親子卓球
3)十九道山の眺望(湖南アルプスハイキングコース)
4)砥山砥石(通称「宮山」)
5)竜王古墳 文化財石棺・神社、仏閣
6)地蔵堂・地蔵石仏・鎮神(祠)と大(古)木
7)山の神(旧暦正月・十九道山の恵み)
8)愛宕講・大師講・伊勢講・行者講
9)野神神社、濁酒祭(五月休み) 稲荷さん
10)田楽踊(県、市、指定無形文化財)(中秋の名月)
11)天井川堤防・児童公園・乙管理地(公園)
12)上池(三つ池)・カマトリイケ(鎌取池)
13)田園風景、実りのお米 合鴨栽培米・野菜・農産物加工・里芋と芋名月・
エゴマ葉漬・本格キムチ 白菜キムチ、キュウリキムチ
14)背高ひまわり園・コスモス園・ふれあい農園・里芋園
(平成16年度 上砥山自治会 歴史勉強会資料より)
◆ヒヤリング日
平成19年6月18日
◆参加
山本、河本、中川、田中、日下部、松崎
◆ヒヤリングを終えて
山を守ることは、それ自体が歴史であり、今後ますます困難と思われるその伝承
ということについて、大きな悩みを抱えておられることも知ることができました。
我々のヒアリングとして場を設定していただきましたが、我々がやろうとしている
動き(活動)に対して、期待を持って歓迎する雰囲気のご対面交流会となったのでは
ないでしょうか。地域住民アンケートにも協力していただけるとの事。
ありがたい事です。
2007年06月07日
滋賀県立大学 野間先生(2007.6.4)
【ヒヤリングさせていただいた方々】
滋賀県立大学環境科学部 講師 野間直彦先生
滋賀県立大学環境科学部 近江楽座 犬上川竹林プロジェクト 横川昌史氏

(野間先生と横川氏)
【ヒヤリング内容】
◇里山での活動のヒント
里山での活動とひと言で言っても、様々な活動が考えられる。
生物の多様性、エネルギー供給源、教育の場、森づくり(間伐など)、
獣害対策・・・様々な取り組み課題がある。
そのなかで、何をしていくのかを明確に、そして何からやっていくのか?をきっちと考えて
取り組む必要がある。
◇金勝地区の持つポテンシャル
文化的、歴史的背景も奥が深く、「里山にあるもの」で「ないものはない」ような地域では?
都市近郊林としてとらえてもユニークな地域。
◇実例ヒヤリング
白王里山再生プロジェクト(近江八幡市)
毎回20ー30人のボランティアスタッフが集ると言う。毎月第4土曜日に活動。
伐採した木は、参加者の’車に乗せれるだけ持って帰れるという事で、薪ストーブ愛好家などに
喜ばれているとか・・・。
薪ストーブ置ける家と、薪ストーブが欲しい・・・^^;(KM)
参考サイト:
http://sinktank.kdn.jp/hl.cgi?214
http://www.bcap.co.jp/s-hochi/bno/2006/06-06/k060614.html#4
http://www.bcap.co.jp/s-hochi/bno/2006/06-08/n060808.html#6
http://blog.goo.ne.jp/utatane74/e/bfacb0cd7d0b42d9d41e5945d0ad5eaa
◇ジビエをいただく
野間先生の研究室でお話をうかがった後、彦根市後三条町の
「LOTUS RESTAURANT」にて、会食。

日野町産の鹿肉テリーヌをいただく。。。
ボリューム満点でした^^;
鹿肉は好き嫌いあるものだと思いますが、案外癖もなくなかなかのお味。。

◆ヒヤリング日
平成19年6月4日
◆参加
山本、河本、松崎、日下部
◆ヒヤリングを終えて
様々な取り組み課題があり、又様々な意欲的な活動をされてらっしゃる方々、団体が
あるなか、先達に学び、又連携させていただき、活動を推進していく姿勢が大切である。
滋賀県立大学環境科学部 講師 野間直彦先生
滋賀県立大学環境科学部 近江楽座 犬上川竹林プロジェクト 横川昌史氏
(野間先生と横川氏)
【ヒヤリング内容】
◇里山での活動のヒント
里山での活動とひと言で言っても、様々な活動が考えられる。
生物の多様性、エネルギー供給源、教育の場、森づくり(間伐など)、
獣害対策・・・様々な取り組み課題がある。
そのなかで、何をしていくのかを明確に、そして何からやっていくのか?をきっちと考えて
取り組む必要がある。
◇金勝地区の持つポテンシャル
文化的、歴史的背景も奥が深く、「里山にあるもの」で「ないものはない」ような地域では?
都市近郊林としてとらえてもユニークな地域。
◇実例ヒヤリング
白王里山再生プロジェクト(近江八幡市)
毎回20ー30人のボランティアスタッフが集ると言う。毎月第4土曜日に活動。
伐採した木は、参加者の’車に乗せれるだけ持って帰れるという事で、薪ストーブ愛好家などに
喜ばれているとか・・・。
薪ストーブ置ける家と、薪ストーブが欲しい・・・^^;(KM)
参考サイト:
http://sinktank.kdn.jp/hl.cgi?214
http://www.bcap.co.jp/s-hochi/bno/2006/06-06/k060614.html#4
http://www.bcap.co.jp/s-hochi/bno/2006/06-08/n060808.html#6
http://blog.goo.ne.jp/utatane74/e/bfacb0cd7d0b42d9d41e5945d0ad5eaa
◇ジビエをいただく
野間先生の研究室でお話をうかがった後、彦根市後三条町の
「LOTUS RESTAURANT」にて、会食。
日野町産の鹿肉テリーヌをいただく。。。
ボリューム満点でした^^;
鹿肉は好き嫌いあるものだと思いますが、案外癖もなくなかなかのお味。。
◆ヒヤリング日
平成19年6月4日
◆参加
山本、河本、松崎、日下部
◆ヒヤリングを終えて
様々な取り組み課題があり、又様々な意欲的な活動をされてらっしゃる方々、団体が
あるなか、先達に学び、又連携させていただき、活動を推進していく姿勢が大切である。
2007年05月31日
おうみの里 白陽庵 金澤氏 金勝・蔵町(2007.5.27)
【ヒヤリングさせていただいた方々】
・金澤恵美氏
(おうみ未来塾1期生、草津C・C元事務局長、地域通貨おうみ委員会最高顧問、
他市民活動暦10年余)
・谷口敦史氏
(おうみ未来塾9期生、日本若石マスターズ協会会員、おうみの白陽庵 霊輝サークル代表)
・ 青山幹夫氏(金勝焼作陶家)

(金澤さんと青山さん)
【ヒヤリング内容】
◇金澤氏・・・
10年余多様な市民活動をしてきて、 昨年古民家を再生したこの場所を得た。
目的は誰でもが仲間同志がお茶の間感覚で何でも語り合える場所を提供することである。
貸し室(要予約・有料)
古民家は青山氏奥様の実家で空き家であったのを数年前に、青山氏が空き家の一角に
陶芸工房を設け作陶されておられた。昨年?より建物と居住スペースの整備を仲間と
手作りで行ってきた。(青山氏作品展示スペースもあり)
2階等未整備のスペースを今後整備し使用可にする。

(おうみの里 白陽庵)

(地域通貨おうみ(10おうみ)とおうみの里の裏山)
◇金澤氏、谷口氏・・・
*日本若石マスターズ・・おうみの里白陽庵 霊輝サークル活動の話
◇青山氏・・・
陶芸を通じた地域活動(学校幼稚園での陶芸教室、個展活動での地元ビィオリラ演奏家の協力)
見聞き・勉強された金勝地域の歴史話、近所のお付き合い状況他

(青山氏の金勝焼作品群)
◆ヒヤリング日
平成19年5月27日
◆参加
山本、河本、松崎(記録:河本)
◆ヒヤリングを終えて
・人と人との集いの場としては里山環境に立地しており適地である。
・現在の活動が口コミで地域に広がりこの場所の利用が増えていくことで、地域の信頼感が
できてくる。
・金澤恵美氏
(おうみ未来塾1期生、草津C・C元事務局長、地域通貨おうみ委員会最高顧問、
他市民活動暦10年余)
・谷口敦史氏
(おうみ未来塾9期生、日本若石マスターズ協会会員、おうみの白陽庵 霊輝サークル代表)
・ 青山幹夫氏(金勝焼作陶家)
(金澤さんと青山さん)
【ヒヤリング内容】
◇金澤氏・・・
10年余多様な市民活動をしてきて、 昨年古民家を再生したこの場所を得た。
目的は誰でもが仲間同志がお茶の間感覚で何でも語り合える場所を提供することである。
貸し室(要予約・有料)
古民家は青山氏奥様の実家で空き家であったのを数年前に、青山氏が空き家の一角に
陶芸工房を設け作陶されておられた。昨年?より建物と居住スペースの整備を仲間と
手作りで行ってきた。(青山氏作品展示スペースもあり)
2階等未整備のスペースを今後整備し使用可にする。
(おうみの里 白陽庵)
(地域通貨おうみ(10おうみ)とおうみの里の裏山)
◇金澤氏、谷口氏・・・
*日本若石マスターズ・・おうみの里白陽庵 霊輝サークル活動の話
◇青山氏・・・
陶芸を通じた地域活動(学校幼稚園での陶芸教室、個展活動での地元ビィオリラ演奏家の協力)
見聞き・勉強された金勝地域の歴史話、近所のお付き合い状況他
(青山氏の金勝焼作品群)
◆ヒヤリング日
平成19年5月27日
◆参加
山本、河本、松崎(記録:河本)
◆ヒヤリングを終えて
・人と人との集いの場としては里山環境に立地しており適地である。
・現在の活動が口コミで地域に広がりこの場所の利用が増えていくことで、地域の信頼感が
できてくる。
2007年05月29日
三因寺高田穣氏 金勝・井上地区(2007.5.13)
【高田穣さんプロフィール】
数え81歳、近江歴史街道クラブの副会長を昨年度までつとめる。
栗東町史の編纂、市の社会教育課、公民館長を歴任された。
三因寺の先代住職。
【ヒヤリング内容】

◇井上地区集落の形成について
・現在も、農具(山林の農具)、古文書、お膳、かまど、仏壇、仏具神棚、古地図、
言い伝え などを調べる活動をされている。
・井上地区は、ほぼ2キロ×1キロの大きさ。
だが、その中に大きな岩がある → 岩座 (イワクラ)
古墳がある中世の居館がある。20を超える寺が存在している。
そして、寺の歴史を遡ると、金勝寺に行きつく。
①井上にある寺は、金勝寺で修行した僧が、暮らしの為、山から下りて、
在地に寺を建立したのではないか。
②又、井上は、金勝寺で暮らす僧侶の食べ物の供給地であったのではないか。
③山に頼った生活をしていたのでは。
大きな杉(神木)山の神(1月7日に祭りを行う)、山の神の祭り
④山の境では、争いがあったのでは。
牛は、農を営む為の重要な道具だったので、「牛の三昧」→「牛の墓」の跡が今も残る。

◇金勝寺について
・733年(天平5年)東大寺建立と同時期に金勝寺が建立された。
金勝寺は「日本霊異記」中巻第21によると「金鐘寺」と記載されている。
東大寺と金勝寺には、何かつながりがあったのでは。
・延暦寺の延焼時には、金勝寺も焼けた。
・金勝にある磨崖仏は、韓国・慶州の磨崖仏とよく似ている。
鉱物を使って表された色(塗料)は、奈良や京都の寺にも使われているが、
これは、天平時代以前の白鳳時代の渡来人の技術では。
◇「金勝」を「こんぜ」と呼ぶ言われ
・大津に「黄瀬」「キノセ」という地名がある。
これは、「木の瀬」→「木のせせらぎ」→「材木を流す」ではないだろうか?
・「金勝」→「金の瀬」→「金のせせらぎ」→「金とは鉱物」→「鉱物を運んだ瀬」
・金精明神(鉱物が採れる山にある)が現存することからも上記の事が推測される。
◇栗東には、木にまつわる民話がたくさんある
・栗東は、以前、栗太郡であった。栗太郡 → 栗の巨木
・現存の市役所近くに栗の巨木があったという一つの言われ
・燃やしても、翌朝には新芽がでている 「栗田伝承」
・もう一つの言われは現在の六地蔵、とある倉庫の建つ以前、土地開発の際に地面を
掘り起こそうとするとコツコツとあたるものがある。それは、約八畳間の二倍の大きさで、
木の切り株の炭化したものでは → 栗の巨木のあった場所では? 「栗田伝承」
◇その他地名の言われ
・「葉山」 巨大な栗の木と関係→栗の葉の山?
・「葉山川」 栗の葉の流れた川?

高田さんの語り・・・
◆ヒヤリング日
平成19年5月13日
◆参加
山本、河本、田中、日下部、松崎(記録:日下部)
◆ヒヤリングを終えて・・・
髙田さんの言葉から、当時渡来人が金勝地区をゆったりと往来する様子が想像出来、
又、今ある私達は歴史の中で遠い昔の人とつながっているという歴史の重みを感じた。
独自の研究、調査による仮説だがと前置きしながらの高田さんのお話は時の経つのを
忘れるほど、悠久のかなた太古の昔からの人々の営みを想像させていただけるものでした。
数え81歳、近江歴史街道クラブの副会長を昨年度までつとめる。
栗東町史の編纂、市の社会教育課、公民館長を歴任された。
三因寺の先代住職。
【ヒヤリング内容】

◇井上地区集落の形成について
・現在も、農具(山林の農具)、古文書、お膳、かまど、仏壇、仏具神棚、古地図、
言い伝え などを調べる活動をされている。
・井上地区は、ほぼ2キロ×1キロの大きさ。
だが、その中に大きな岩がある → 岩座 (イワクラ)
古墳がある中世の居館がある。20を超える寺が存在している。
そして、寺の歴史を遡ると、金勝寺に行きつく。
①井上にある寺は、金勝寺で修行した僧が、暮らしの為、山から下りて、
在地に寺を建立したのではないか。
②又、井上は、金勝寺で暮らす僧侶の食べ物の供給地であったのではないか。
③山に頼った生活をしていたのでは。
大きな杉(神木)山の神(1月7日に祭りを行う)、山の神の祭り
④山の境では、争いがあったのでは。
牛は、農を営む為の重要な道具だったので、「牛の三昧」→「牛の墓」の跡が今も残る。

◇金勝寺について
・733年(天平5年)東大寺建立と同時期に金勝寺が建立された。
金勝寺は「日本霊異記」中巻第21によると「金鐘寺」と記載されている。
東大寺と金勝寺には、何かつながりがあったのでは。
・延暦寺の延焼時には、金勝寺も焼けた。
・金勝にある磨崖仏は、韓国・慶州の磨崖仏とよく似ている。
鉱物を使って表された色(塗料)は、奈良や京都の寺にも使われているが、
これは、天平時代以前の白鳳時代の渡来人の技術では。
◇「金勝」を「こんぜ」と呼ぶ言われ
・大津に「黄瀬」「キノセ」という地名がある。
これは、「木の瀬」→「木のせせらぎ」→「材木を流す」ではないだろうか?
・「金勝」→「金の瀬」→「金のせせらぎ」→「金とは鉱物」→「鉱物を運んだ瀬」
・金精明神(鉱物が採れる山にある)が現存することからも上記の事が推測される。
◇栗東には、木にまつわる民話がたくさんある
・栗東は、以前、栗太郡であった。栗太郡 → 栗の巨木
・現存の市役所近くに栗の巨木があったという一つの言われ
・燃やしても、翌朝には新芽がでている 「栗田伝承」
・もう一つの言われは現在の六地蔵、とある倉庫の建つ以前、土地開発の際に地面を
掘り起こそうとするとコツコツとあたるものがある。それは、約八畳間の二倍の大きさで、
木の切り株の炭化したものでは → 栗の巨木のあった場所では? 「栗田伝承」
◇その他地名の言われ
・「葉山」 巨大な栗の木と関係→栗の葉の山?
・「葉山川」 栗の葉の流れた川?

高田さんの語り・・・
◆ヒヤリング日
平成19年5月13日
◆参加
山本、河本、田中、日下部、松崎(記録:日下部)
◆ヒヤリングを終えて・・・
髙田さんの言葉から、当時渡来人が金勝地区をゆったりと往来する様子が想像出来、
又、今ある私達は歴史の中で遠い昔の人とつながっているという歴史の重みを感じた。
独自の研究、調査による仮説だがと前置きしながらの高田さんのお話は時の経つのを
忘れるほど、悠久のかなた太古の昔からの人々の営みを想像させていただけるものでした。